2010年 03月 10日
目指せサブフォー、初マラソン完走記-3
 いよいよ初マラソン前日になった・・・。



 3月6日、前日に篠山へ移動する。水曜日に痛めた腰痛もだいぶいいみたいである。危なくぎっくり腰をしそうになった。筋肉が固まり前屈ができないがここまできたら、もう後戻りはできない。JR篠山口に着くと路線バスに乗り市民センターへ向かう。そこで明日のゼッケンを受け取る。バス停からしばし歩くが冷たい霧雨が降り続いている。「雨の初マラソンかぁ」などと思いながら宿を目指す。宿はこ洒落たペンションで3人の相部屋であった。一人は私と同じ初フルマラソン挑戦の30代後半の方、もう一人はウルトラマラソン(100kmなど)をこなす超タフランナー。取り留めのない話をしながら緊張の中、10時半には床につく。だが、今年になって初めてお酒を飲まなかったせいか、また、タバコを吸わなかったせいか全然寝付けない。時計は12時、1時、2時と時報を告げた。他の二人も寝たり起きたりしているようだった。いい加減寝るのを諦めて横になっているといつの間にか眠っていた。

 3月7日、ついに本番がやってきた。昨夜はなかなか寝付けなかったが、身長168cm、体重52kg、体脂肪率9%台まで絞った体に疲れは無い。外は生憎の雨なので、朝食を取った後、部屋の中でアップをすることにする。同室の3名が思い思いに準備体操を始めたのだが、3者3様みんな違ったやり方なのが面白い。十分な体操とトイレを済まし9時頃、3km先の会場に向かって出発した。会場は思っていた通り人人人であった。雨のせいで主催者が準備したテントはすでに満員御礼、雨が凌げる場所も所狭しとごった返している。ゆっくり出てきて正解であった。早く出てきてもいる場所がない。1万人を超えるマンモスマラソンの凄さを目の当たりにする。軽いJOGと最後のトイレを済まし、手荷物を預けているころで10時40分になり陸連登録選手がスタートして行った。ようやく荷物を預け終えた時は10時45分、スタート5分前であった。慌てて集合場所へ走って行ったが、案の定最後尾スタートになってしまった。

 10時50分、いよいよ篠山マラソンがスタートした。ストップウォッチのボタンを押す。けれども全然前へ進まない。11,300人がスタートするにはそれなりの時間がかかる。ましてや最後尾である。ようやくスタート地点へ辿り着いた時には13分近くが過ぎていた。篠山マラソンの制限時間は5時間10分、13分が既に経過しているから4時間57分以内にゴールしないと失格になってしまう。まぁ~よほどの大アクシデントが無い限り、そこまで時間が掛ることも無かろうとのんびりスタートする。

 スタート直後は、人だらけで全然思ったように走れない。わかりきっていたことだが、だんだん苛立ってきてジグザグ走や歩道を走ってどんどん遅いランナーを抜いていく。最後尾付近スタートのランナーはどちらかと言うと完走狙いでゆくっり走っているように思え、この人達につき合っていたらサブフォーはまず無理である。やってはいけない無駄な走りをいきなりやってしまいながらどんどん前に進む。後半足が持たなくなることを不安に思いながら。5kmのタイムは24分49秒であった。無駄な走りをした割には速すぎるタイムである。それでも何となく安心しながら走り方、ペースを維持する。5~10kmは23分59秒と少し上がったが、先日のハーフに比べればまだまだスローペースであり余裕で走っていた。15km、20kmも24分37秒、24分38秒と機械のようにラップを刻む。20kmから少し足が重くなってきたがまだまだ快調である。坂道のためラップはちょっとだけ落ち24分44秒であった。順調すぎるくらいでハーフポイントを過ぎ淡々と走り続ける。ここまでとても楽しく初マラソンを堪能する。20km過ぎから道端で止まりストレッチをする人や、歩く人達が現われてきた。本で読んだ通り前半突っ込みすぎた人達である。そうならないようにペースをこれ上げないように維持しながら慎重に進む。

 だが突然、30km手前で足に違和感を覚える。走れないことは無いが心配なので歩道で屈伸をしてみる。これが最後まで引きずる失敗の始まりであった。30km近く走ってきた足は殆ど棒状態で、アキレス腱を伸ばすことも、屈伸や開脚も満足にできない。一旦止まると次に始動することは生半可ではないことをこの時初めて悟った。ここで完全に足が止まってしまった。25~30kmまでのラップは26分33秒と体操した分だけ遅れたが、これから始まる地獄のような苦しさのほんの序章にしかすぎないことを後から思い知らされた。マラソンは30km(35km)を過ぎてから、良く言われる30kmとか35kmの壁に思いっきりぶち当たってしまった。30kmまでは練習で走っていたし、キロ5分ペースも保てたがここにきて一気に苦しくなった。心肺機能は大丈夫でハアハア言ってないのだがとにかく足が動かない。痛いと言うより動かないのである。この苦しさに心も折れてしまった。35km手前ではトイレに行ったせいもあるが、この5kmはなんと33分37秒もかかってしまった。

 そして30kmから35kmも長かったが、35km以降はその何倍も長く感じられた。とにかく1kmが長くて走り続けられない。時間にしては数秒だと思うが何度も何度も歩いてしまった。気温4度、レース中ずっと冷たい雨が降ったりやんだり、後半は雨が降り続いていたため体は冷えきっている。残り5kmの表示を過ぎたが、普段なら5kmをキロ6分で走って30分などと計算できるのだが、今はあまりにも苦しくいったい後どれくらいでゴールにたどり着けるのか計算も想像もできない。この時唯一考えることが出来たことは「歩いていてはゴールまで辿りつけない、ゆっくりでもいいからとにかく1歩1歩足を前に出す。」ことだった。とてもとても長い1kmが過ぎて行き、後4km、3km、2km。ついにスタートしてから40kmを過ぎた。本当ならラスト2kmは死に物狂いで走ってゴールを目指す予定だったがそれどころではない。息は上がっていないが足がしびれてきて1歩1歩がとてつもなく重たい。腕もおかしい。動いているのだが感覚が変で、叩いたり揉んだりすると痛さが残り、仕方ないので何もしないことにした。

 篠山のゴール付近は道幅が狭い。その狭い沿道で沢山の方々が応援をしてくれる。歩いたり走ったりしている私にも「あと300mだから頑張れ!」と声をかけてくれる。一般の市民スポーツでこれだけ応援してもらえることは無いだろうと思いながら、最後の2kmはキロ7分まで落ちたペースで必死に走る格好で進む。身も心もボロボロになりながらゴールへ駆け込む。ネットタイムは3時間51分16秒であった。最後はバテバテで悲惨な結果になったが、目標の初マラソン、サブフォーを達成することができた。ゴールゲートを通過すると地元の学生が「お疲れ様です!」と完走メダルを首に掛けてくれた。思わず「ありがとう!」と言って心から感謝する。とても清々しい気持ちになれた。
 
後半のペースダウンを思い起こすと決して満足のゆく結果ではないが、それもこれも今の自らの実力である。ここ数カ月、好きな写真を一切諦めひたすら走って最低限の目標は達成できた。この結果を真摯に受け止め、ボロボロになった下半身が回復したら、また走り出だそうと思う。季節はいつの間にか秋から冬を通り越し春になった。そろそろ写真も再開したい。桜の花咲く季節がもうそこまで来ている。



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by blue-shot | 2010-03-10 00:33


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